先日、誕生日を迎え、柔道クラブの生徒達からプレゼントをもらった。
まさか、生徒達がそういう事をしてくれるとは思わなかったので泣くほど嬉しかったのだが、驚いたことに、そのプレゼントの中には現金が在り、よく見るとどうやら古銭らしい。
表のデザインにはバイヨンの顔が印刷されている。
左端には透かしも入っていて、印刷技術の高さが伺える。
さらによく見ると、下の方に小さく「GIESECKE & DEVRIENT - MUNCHEN」の文字。
「ギーゼッケ&デブリエント株式会社。」
これはドイツにある、今現在ユーロを印刷している大手印刷会社の事だ。
ヨーロッパとカンボジアの繋がりが深かった事が想像される。
中央には三人の署名がある。市場でたまにこの手の古銭を見かけるが、そのほとんどは偽物で、特にこの3人の署名というのが入っていないらしい。
裏面を見ると上部に「BANQUE NATIONALE DE CAMBODGE(カンボジア国立銀行)」とフランス語で書かれている。
中央には水祭りの様子だろうか、手漕ぎボートの図柄。
調べて見るとこの紙幣、1957年のシハヌーク時代から1975年ポル・ポト時代に入るまで発行されていた100リエル紙幣のようだ。
1975年、ポル・ポト時代に入り貨幣制度は撤廃され、それから1979年まで紙幣は発行されなかった。
またその間、私財は没収されるなどした為に、1975年以前の紙幣は貴重な物となっている。
事実、ここカンボジアに約20年に渡って生活されている、めぐみさんも持っていないとの事だった。
こういった古銭も、多少なりとも歴史を知ることで色んな事が理解できるようになった。
もっと掘り下げて、さらに多くのことが理解できるようになりたい。
※今現在使用されている紙幣は地球の歩き方を参照のこと
地球の歩き方:
http://www.arukikata.co.jp/country/asia/KH_general_2.html