午後12:00 ダンレック山の麓へ到着
ここまではVANで問題なく来ることが出来た。
しかし、ここからは勾配が厳しいので、車かバイクに乗り換える必要があるという。
私達はピックアップトラックを選択した。
午後12:10 車に乗り込み、山頂へ向け出発。
この周辺の写真を撮ろうとしたが、銃を持った兵士がうろうろしてるので、なんとなく気が引けた。
全員が乗り込むと、荷台ではしゃぐ私達に呼応するかの様にエンジンが唸りを上げた。
随分ギアが低いなと思い前を見ると、直ぐそこに坂が迫っていた。
道路はアスファルトで、幅も十分にある。
しかし斜度が20%はある。
慌てて荷台の端を握り直した。
途中で兵士が乗り込んで来た。
護衛なのか、便乗しただけなのか。
あいさつをすると笑顔で返してくれた。
年齢を聞くと、照れながら18歳だと答える。
普通のカンボジアの青年と何も変わらない。
ただ、軍服を着ているだけ。
しかし、この差はとても大きなもののように感じられた。
前を向くと、まだまだ激坂が続いていた。
坂の厳しさを現すかのように、空の色も暗い。
道の脇には時折、兵士が立っていて、笑顔で手を振ってくる。
しかし、私の笑顔は引きつっていただろう。
午後12:25 山頂着
空の暗雲が晴れた頃、山頂へ到着。
観光客はほとんど見当たらず、軍人ばかりが目に付いた。
車を降りると、物売りの子供達は私達では無く、NAKさんに群がった。
手に持っているのは、蓮の花、タバコ、線香。
つまり、供え物ばかり。
外国人よりも現地観光客の方が多いのだろう。
NAKさんはタバコと花、線香を買い、タバコは軍人に配っていた。
敬虔な仏教徒は、施しを怠らないのだ。
つづく