大回りコースへと戻った我々は、プリア・カン遺跡をスルーし、クロル・ロミアスと書かれた、遺跡入り口の看板の前に来た。
人の出入りの少なさを証明するように、樹木が伸び放題になっている。
50m程奥へ進むと、直径80mはあろうか。
円形に石垣が組まれた遺跡が現れた。
かつては池だったのか?
時代はいつ頃か?
それがよく判らなかった為に、ガイドブックを開いて確認をする。
すると、そこにはこう書いてあった。
「ラテライト製の円形周壁から当時の武闘会場や闘牛場的な役割があったのではないかと思われる。」
何? 武闘会場!?
周囲を見渡すと、
ほぼ真西と真東には、まるで入場ゲートのように石組みがされていないところがあるではないか。
何故か一気に興奮して来た我々は、早速当時の様子を再現して見る事に
まず、東ゲートよりW君。
軽やかな音楽に乗っての入場。
そのままリングインし、中央で対戦相手を待ち受ける。
続いて
西ゲートよりSさんの入場。
入場曲はもちろん「炎のファイター」
両者リングイン!
おーっと、早くもリング中央で睨み合いが始まったーっ!
今宵のリングは血を求めているぞーッ
はたして勝敗の行方は?
・・・・・・などと、くだらぬ事をして満喫。
当時、闘技場に降り立った、数多の闘士達に思いを馳せる。
これも観光客が少ないからこそ出来た事だろう。
その後はアンコール・トム北門を通過し、
象のテラス前でアイスを食べ、火照った体を冷やし
西日に照らされたバイヨンを横目に見ながら帰路に着いた。
夜はバーストリートで、1日、酷使した体を癒した。
今回の総走行距離は約30km。
途中プラダック村に立ち寄ってもこの距離だから、ママチャリでもゆっくり走れば、十分行ける距離だろう。
自転車だからこそ、立ち寄ろうかという気持ちになる遺跡達。
今回はそういうマイナーな遺跡ばかりだったが、実に楽しかった。
是非お試しあれ。