4月14日の午前7:36。
カンボジアは正月を迎えた。
この時間は毎年、王宮専属の占い師によって決定される。
その時間には、花を備え、窓を開け、幸運を呼び込む。
星の飾りは、幸運の女神を呼び込み易くしているのだそうだ。
家の中には他にも様々なお供えをする。
花にお線香、お菓子や飲み物。
果物は必ず12種を供えるのだそうだ。
興味深いのがこのミルク。
缶入りなのも面白いが、これも時間と同様、占いで決められたもの。
決定されれば、「今年の女神はミルクを欲しがっています」と、言った風に、新聞でも報道される。
そういえば、確かに大晦日の市場では、花やミルクを買う人でごごった返していた。
それが終われば、料理を持ってお寺へお参りに行く。
この料理はお坊さんの為と、ご先祖様の為の両方を兼ねている。
ここはシェムリアップで最も古くからあるお寺「ワット・ボー」
ここには多くの訪問者が訪れ、僅か1時間程で大きなタライが白飯で一杯になった。
お寺の傍では、ここに住む年配の女性が、幸運の赤い糸を結んでいた。
お寺が済めば、今度は土地の神にもお参りをする。
線香を捧げ、お祈りをし、神様を水で清める。
社には楽器が鳴り響き、人も多く賑やかだが、どこか厳かな雰囲気に包まれていた。
こうして、カンボジアの正月は過ぎていく。
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