眼を覚ますと、カエルが喉を嗄らす程の大音量で泣いていた。
昨夜から降り続く雨は夜半に勢いを増し、カンボジアにしては珍しく朝になっても降り続いている。
窓から外を見ると、家の周りは見事に冠水していた。
貴重な機会なので、カメラを持って外に出る。
遺跡付近に行くと、この大雨に乗じてか、多くの人達が魚獲りを行っていた。
投網を準備する人達。
カンボジアではこういった広く浅いところでは主に投網と刺し網を併用している。
投網で獲って行きながら、川下の刺し網に追い込んで行くというやり方だ。
運良く、刺し網を準備している人達にも出会えた。
二人は兄弟だそうで、今夜の晩御飯を取るのだと張り切っていた。
馴れた手つきで網を張っていく。
刺し網を準備したら投網に掛かる。
10分程経って獲れた魚を見せてもらった。
籐の籠にはタナゴに似た魚や、ハゼのようなもの等、種々様々な魚が入っている。
雨季になるとトンレサップ湖や、近くの川が氾濫し、水のあるところではどこでもと、言っても良い程そこらで魚が獲れるらしい。
しかし10分やそこらでこんなに獲れるとは思わなかった。
改めて、この国の人達は、水との付き合い方が上手いのだと感じた。
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