シェムリアップから国道6号線を北へ約20分程行った時だった。
バイクのエンジン音に紛れて、どこからか甲高い音が響いて来た。
それらしい所にところに目星を付け、近寄ると、男性が何かを叩いているようだ。
傍まで寄って行き、見てても良いかと尋ねると、短く「バー(はい)」と答えてくれた。
一人は何かを火に入れじっと立っている。
もう一人は火力を強めるため、ポンプのようなもので空気を送り込む。
しばらく熱し、頃合を見計らって・・・・。
叩く。
やっと鍛冶屋だということに気付いた。
しかし、しばらく見ていたが、この繰り返し。
しかもカンボジア人らしくなく、無言で作業を進める二人。
時折話しかけて見たものの、返事は短い。
「二人は兄弟ですか?」 「バー(はい)」
「何を作ってるんですか?」 「ニッ(これ)」 鎌を見せてくれた。
「何年やってるんですか?」 「$%^$##」 ここは、聞き取れなかった。
私のクメール語が拙いせいもあるだろう。
しかし、黙々と作業する姿に親近感を覚えた。
職人気質。
こういうものは世界中の何処だろうと、不変のものかもしれない。
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