「富士はやっぱり登って見なければ解らない」
そう言ったのは寺田寅彦だ。
2007年10月より修復工事の為、入場禁止となっていた「アンコール・ワットの第三回廊」が2010年1月15日より一般公開を開始した。
人が減るであろう時を見計らって行ったつもりだったが、第三回廊へ登る階段の前には、遊園地のジェットコースターよろしく、大勢の観光客が並んでいた。
1度に入れる人数は100人。
30分ごとの入れ替え制であるとの事で、この時は直射日光に照らされながら約20分は待った。
先の観光客が降りて来たら入場を開始。
パスを受け取り、進みだす。
と、前の欧米人がスタッフに引き留められた。
宗教上の理由から肌の露出が多い服装は入場禁止らしい。
また、着帽したままの入場も止められていた。
欧米人の脇をすり抜け上を目指す。
約40段ある木製の階段は、石段に比べ登りやすいが、年配の方や女性は、降りる際がとても辛そうに見えた。
上まで来ると、下にも木製の板が渡されていた。
これのお陰で凹凸が少なく歩きやすい。
西参道から見える中央祠堂の西壁面は未だ工事中。
デヴァターと、ご神体以外は、外の景色を見るしかない第三回廊。
しっかり修復して欲しいが、早く終わって欲しいとも思う。
外の景色も西側以外は森ばかり。
北西に唯一プノンバケンが見える位か。
暑い中、並んで待って、この景色。
時間の限られたパッケージツアーならば登る事は出来ない場合も出てくるだろう。
寺田寅彦が言ったことも一つの真実。
しかし、葛飾北斎の富士しかり。
少し離れて見た方が美しいと思うのは私だけではないはずだ。
※アンコール・ワット第三回廊
・開場時間 6:30-17:00
・一度に登れる人数 100人
・見学時間 30分
・12歳以下入場禁止
・宗教上の理由によりそぐわない服装、また着帽したままでの入場禁止
・閉鎖予定日(カンボジアの佛日)
1月 23、30
2月 7 13 21 28
3月 8 15 23 30
4月 7 13 21 28
5月 6 13 21 28
6月 5 11 19 26
・今後上記も突然変更になる場合があります。
※2010年1月20日追記
・見学時間:午前30分、午後20分が基本。しかし見学客の増減によって、前後しているようです。
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