本格的に雨季に入り、街中でもあちらこちらに水溜りが出来ている。
今日も朝から雨が降り、せっかく洗った自転車と共に泥だらけになりながら、水の増えたであろうトンレサップ湖の方へと行ってみた。
「の方」と言うのも、今回の目的は湖ではなく、湖の傍にある市場が目的地だ。
シェムリアップ市内から南西へ約11km
現在道路は完全に舗装がされており、自転車でも30分位で到着した。
しかし交通量が多く、不慣れな人が自転車で行くと危険な思いをするのかもしれない。
湖のそばには3聖山の一つ、プノン・クロムが立っている。
山の手前には、小さなロータリー交差点があり、その中心でヤギが迎えてくれた。
山の周りを回るように、交差点を左に折れ、50mも進むと市場へと到着する。
以前ここへ来たときは、建物の前にも店が並んでいたのだけれど、今日は雨が降ったせいなのか、閑散としていた。
しかし、中に入れば品物は十分に並んでいて、地元の人達が、厳しく品定めしていた。
忙しそうに野菜を買っている、おばさんにここの市場はなんて名か聞いて見た。
おばさんは、意外にも優しく、自分の足を指しながら、「プサー・チューン・プノン」と答えてくれた。
プサーは市場
チューンは足
プノンは山
山の麓の事を、こちらでは山の足と表現するんだな。
湖の近くだけあって、魚が豊富にある。
街中の市場では見ないほど、大きな魚も目に付いた。
驚いたのは、ある程度以上の大きさの魚は、すでに締めてあるか、切り身にしてある事。
また小さい魚もエラを取ってある。
魚の生臭さは鮮度だけが原因ではなく、その処理にある。
即死させ、エラをとり、血抜きをしないと、いくら鮮度が良くても生臭さはとれない。
ここの人達はちゃんと知ってるんだなぁと、感心してしまった。
その後ろでは若い子が、楽しそうに鶏を捌いていた。
上手だね、と褒めると
カンボジア人は皆、出来るわよ、と言って大きく笑った。
市場を出て、湖の方へと向かうと、高床の家を建てているところへ出くわした。
あたりでは他にも家を建ているところがいくつもあった。
これから水位が上がるので、その準備なのだろう。
その近くでは4人の子供がビー玉で遊んでいた。
うち2人は下着もつけてないww
彼らを見ながら、写真を撮っていると、入れ代わり立ち代り、レンズの前にやってくる。
仕方ないので、しばらく遊んで疲れさせてやろうと思い、相撲をしたり、走り回ったりしたら、先にこっちが参ってしまった。
子供達に別れを告げ、先へと進む。
すると、湖の手前にまた新たな建物が出来ようとしていた。
中にいた人に聞くと、新しいチケットブースだと言う。
へぇ、また変わるんだなぁと、思いながら、通り過ぎようとすると、警官に呼び止められた。
何故止められたのか、判らぬまま近寄って行くと、
彼は、「先へは進めない」と言っている。
詳しく聞くと、「ボートに乗らない人は、$2の入場チケットを買わないと、中には入れない」と言った。
自転車で来ても、別途入場料が必要になったのか。
ん~世知辛い。
この辺りはカンボジアが開発をしている訳ではない。
そのせいか警官の口調も優しく、肩を叩かれ、帰るように促された。
街への帰り道、今度は牛が見送ってくれた。
行きはヤギで、帰りは牛。
じゃぁ、夕飯は豚にしようかな、
なんて事を考えながら街へと戻った。
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