朝、会社に行くと外から賑やかな音楽が聞こえてきた。
隣にドライバーのリーさんが来ていたので尋ねると、「ボン・プオ・ネーン」と呼ばれる仏教の行事だという。
それは新しく僧になる人をお寺へと届ける行事で、つまりこれから出家する人が通るらしい。
頭の上に花をあしらった大きな飾りを持った女性が列をなして、黙々と歩いて行く。
女性達の列がしばらく続いた後に、やっと二人の僧が現れた。
彼らがこれから出家をする僧達だ。
本来、出家とは世俗を離れ、家庭生活を捨てて、仏門に入る事を指す。
日本では兼業で、教師をしたりする人もいるが、カンボジアの出家は本来の意味に則している。
またそれを行うだけの回りの協力もある。
古来よりカンボジアのお寺では地方行政の役割を担ってきた。
冠婚葬祭、各種相談等も行っており、地域住民には欠かせない物だったに違いない。
だからこその周りの協力なのだろう。
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